アウトドアで過ごす服装について(2:レイヤリング)アウターレイヤー

レイヤリングの最後(となるか?)

どうも。口から生まれたゆうじです。
長くなってます。覚悟が必要です。
では。
・・・・・・・・・・・・・

アウターレイヤー


一番外側の層。雨や雪、風を防ぐ層です。
同時に、体表面から出てきた水分を外に放出する役割もあります。
しばしば、シェル(殻という意味)とも呼ばれています。
外界との境界線でもあるので、ある意味「強さ」も求められます。

一般的には
「防水性」:雨や水が中に染みて来ない事
「防風性」:風を通さない事
「透湿性」:内側の水分(汗が蒸発した水蒸気=水より小さい)を外に逃がす事
という言葉で、そのウェアの能力が表現されています。


最近ではこれらの言葉も一般化してきたようで、
作業着メーカーのサイトや、ネット広告で安価なアジア製(はっきり中華と言え!)とか
様々なメーカーがこの言葉を使い始めていますね。
例)防水性〇〇mm/h、透湿性〇〇mm/hとかの表示です。

ただ、この中の一つだけ優れていても、他が出来ないと困った結果になります。
実際に手に取れればわかりますが、この3つは重要だけどすべてではないですよ。
しかしアウトドアではとても重要な3つなので、それに合わせて話を進めます。

各素材毎に自分の印象でスコアっぽくつけてます(勝手に10点満点)。
・ゴム引き
・100均(素材ではないけど)
・撥水生地
・ゴアテックスなどの生地

番外編として
・ソフトシェル? ハードシェル?

・・・・・ここから素材毎に・・・・・

 ゴム引きのカッパ  防水性◎、防風性◎、透湿性×、価格 いろいろ
  スコア:圏外
  そもそも、用途が違うと思っています。
 ⇒汗から出る水蒸気が外に出ない。
  服の中で冷えて水に戻り、
  中の服が濡れて冷えの原因になります。
 ⇒一時的にものすごい水量を浴びる場所:漁師さんや洗車の用途に向いているかも。


 100均のカッパ 防水性〇、防風性〇、透湿性×、価格 110円~
  スコア:3
  ザ・ビニール です。
  皆さん、100均の道具は「一時しのぎ」ですよね?
  長期間ではない、「今目の前の雨に濡れずに会社まで行きたい!」
  ならこれでも良いかも。
  畳む、また使う、きれいに使う、には向いていないと思っています。
  忘れたときに役に立つ!これも立派な用途ですよね。

 撥水加工のカッパ 防水性〇、防風性△、透湿性〇、価格 ピンキリの高め
  スコア:5
  恐らくこの手の生地が一番普及しているとも思います。
  一般的な生地に、撥水(水をはじく)処理を行っています。
  これが一番厄介な存在です(と自分は感じてます)。
  なぜって?それは消費者が誤解しているから。

  撥水生地=普通の生地よりは防水っぽい。けれど、徐々に水をはじかなくなる。 
  ⇒それはいつ?⇒わかりません(ここ重要)

  自分で愛用しているメーカーのパンツなどは
  「DWR(持続性撥水機能)」と表示されています。
  ダメかい?いや、便利でとても愛用しています。

  防水ではないが、そこそこ水も弾く。
  これは、通気性(透湿性)との兼ね合いもあって存在していると思ってます。
  防水のカッパ、2枚重ねて履かないでしょ? いらないもん。

  普段は多少の水も弾くけど通気性の良い「撥水機能」のあるパンツを履き、
  明らかな雨の時にはその上に「防水」カッパを履く、のです。
  要は使い分けですね。

  これ1着で何とかしたいと思うならば、頻繁に撥水処理をして
  自身で機能を補完しましょう。
  小雨程度ならばきっとずっと便利です。大雨は知らんけど。

 ゴアテックス他、アウトドアメーカー各社が売っている高機能カッパ
  防水性◎、防風性〇、透湿性◎、価格・・・高いよねぇ。 
  スコア:8 
  これはメーカーにより使用する素材が違います。
  もともとゴアテックス(本来はⓇとか商標が付いてます)は、
  医学での手術に使用される「人口の膜」です。
  水などの液体や大きな分子は通さないけれど、特定の小さな分子(例えば水蒸気)は通す。
  「隙間がちっさい、まるで呼吸しているかのような生地」です。
  ゴア等のカッパは、生地の間にこの膜をサンドイッチしています。
  
  アウターの表面生地は外界と接していますので、擦れ、引っかき、汚れ等ありますね。
  なので生地自体に多少の強さともちろんデザインも求められます。
  裏地は水蒸気(汗だぞ)でぺたぺたすると不快なので、
  メッシュ地などでサラッとしている感じが多いです。
  
  ここに暖かさを求めると対応する商品は一気に減り、
  自分的には「使いにくい」範疇に入ります。
  だって、それ冬しか使えないし。保温はミッドレイヤーで考えれば良いし。

  また、表地が汚れてくると、生地全体の本来の性能を発揮しづらくなります。
  高機能を保つためにも、普段からのケアが必須です。
  例)小さな汚れは拭く、定期的に洗う、時折専用の洗剤でしっかりケアする、
    表地をつぶすと通気性が悪くなるのでたまにアイロンかける(調べてからやってね)等。
  ※ ファッション的に使っていて、毎年買い替える人はこれには当たりません。

  何事にも完璧はないので、8点です。ゴアだから言って万能ではありません。
  過信は禁物ですよ。

と、ここまで来てからの
・デザイン
・フィット
かなぁ?

更に最近は
・ストレッチ
という新たな指標まで出来ちゃって。
作る側も考えているけど、使う側は探すのが大変になってきた気がしますね。
その分、自分の使い方に合うと、ハマる、訳です。

・・・・・素材別はここまで・・・・・

さ、最近一般的になってきたこの二つ
「ソフトシェル」
「ハードシェル」
どんな感じかなぁ?

自身の(現状知っている)認識としては
「ソフトシェルで便利な時もある」
「ハードシェルはごわごわする」
事。

ハードシェルの防風性や「守られてる感」には及びませんが、
ソフトシェルなら「やわらかくて快適!」となるわけです。
しかし、いつか雨は染みてくるし、風も感じたりします。
要はここも「理解して使い分ける」と便利です。

勝手な推論ですけど、ファイントラックのL4とL5って、そんな感じかな?
L4はそれ自体でもアウターになり得るソフトシェル的な存在で、
周囲が苛酷になってきたらL5を羽織って最強だよ!って。
このメーカーの良い所は、それら全て(全部で5層!!)を重ね着する前提で
服をデザインしている所だと思います。
なので機能は素晴らしい!(脱いだり着たりの手間を踏めばね)
1つ1つはそれほど高くない!(全部そろえるとそこそこの金額になる)
このメーカーは使い方を知って着れば、かなり戦闘力高いと思います。
(気が付いたら結構ほめてる気がするが、定価で買ってます)

その他のメーカーは、様々な商品を出してますが、
重ね着する前提で展開している所は少ないかも。
言い換えれば、単体で優れているものは沢山ありますよ。

・・・・・以上、ハードシェルとソフトシェル・・・・・

と、アウター(シェル)について書いてみました。
自分で使用しているアウターシェルは
ゴアか、それに準ずる素材です。
万が一の時に信じて使えるように。

ジャケット
・モンベル:トレントフライヤージャケット 
  Gore-Tex:カヌー用カッパとして;とても軽い、ストレッチ、防水が素敵、裏地なしと割り切りも良し。
       ポケット?んなもん全部濡れる環境だから鍵用に1つだけね!あとシラネ!という潔さ。

・パタゴニア:トレントシェルジャケット 
  H2No(オリジナル生地):トレッキング用カッパとして(春・秋);多少ごわごわするが、
  現在のメインプレイヤー。防水、ポケット、ピットジップなどバランスが良いんだと思う。
・同:クラウドリッジ レインジャケット
  H2No:トレッキング用カッパとして(夏);サイズに失敗、Lは大きすぎたと後悔。
  パタゴニアは北米だもんな。日本限定モデルは続けながら進化してほしかったのに・・・最近見ない。
・ファイントラック:エバーブレス フォトン 
  エバーブレスメンブレン(オリジナル生地)トレッキング用カッパとして(夏)
  ;ピットジップの空きっぷりが豪快、ポケット浅すぎて物落ちる。
・パタゴニア:アントラックドジャケット(廃版)
  H2No:2着あるスキー用ジャケット;サイズ大きめ(パタゴニアは大きく長い)、
  ポケット多い、機能性高し、見かけより重い。
・その他

パンツ
・モンベル:ストレッチレイン フルジップパンツ
  Dry Tec(オリジナル生地):カヌー用カッパ;驚異のストレッチ、カヌーで正座してても快適、
  防水も長持ちしてます。信頼性高し!次はチャリンコ用カッパを買ってみようかな?
・パタゴニア:クラウドリッジ レインパンツ
  H2No:トレッキング用カッパ;大味。ストレッチはないので太目の裾狭い、ボンスリ(死語)。
  防水は良し。
・同:スノーショットパンツ
  H2No:スノーシューツアー・スキー用;お手頃で使い勝手良し。冬のメインプレイヤー。
・同:パウダーボウルパンツ
  Gore-Tex:スキー用;生地が厚く機能性高し。信頼できる。が、重い。
・その他
 番外:Grace Engineer(作業服系)の冬用ワンピース(防寒ツナギ)
  (プロノという北海道の作業品屋さんで扱ってるツナギです)
  ナイロン製?;除雪機押すとき、厳冬期のワンコの散歩、ボードで使った。
  驚異の中綿!暑い!北海道の真冬なのに中はロンTとタイツで快適!
  作業着系なのにトイレ用の腰回りジッパーやピットジップも一応ある!
  細かい所までいろんなギミックがあって、正直楽しい。
  遠目にはボード用のワンピースに勘違いされる!
  欠点:ワンピースは肩に来ます(肩こり)、中の綿が何者かわからないので
  一度大汗かいたら、ファブリーズしてしっかり干します。
  取説に「洗濯しないでください!!」と書いてあるけど、
  シーズン終わりにはどうすれば良いのか・・・。

 

3は「具体例」のはずなんですが、なんか端々に書いちゃってる気がしてきました・・・。
次回は念のため具体例(改めて)と、その他グローブやソックスなど小物について。(たぶん)

アウトドアで過ごす服装について(2:レイヤリング)ミッドとアウターレイヤー

前回の続きです。

※このブログはあくまで「個人の感想」です。
 普段使用しているギアからの意見なので、
 「ボーダー向け」
 「おしゃれなキャンパー向け」
 「街でも着れるアウトドアブランド」
 「新興ブランド」系の商品は
 使用していないからわかりません。
 アウトドア雑誌のように様々なメーカー、ブランドを検証できれば尚良いけれど。
 以下のブランドを使用した経験を基にお話しします。
 ・パ〇ゴニア
 ・モン〇ル
 ・作業着系(北海道はプ〇ノが多い)
 ・ユニ〇ロ
 ⇒今更〇で隠しても、無駄ですね。下では実名で書いちゃいます。
  その筋からご指摘があれば、改めて伏字になるかもしれません。

さて、今度こそ前回の続きです。

ベースレイヤーの素材(生地)は

・価格と機能では化学繊維がお勧め
・機能優先で行けば、メリノウール製品がお勧め です。

そして、前回書き忘れたベースレイヤーの役割をもう少し。

A)ベースレイヤー
これは肌に直接触れる層の事。いわゆる肌着ですね。
ここのポイントは「汗や水分を体表面から離す事」です。(前回はここまで書いた)

暑い又は代謝により汗をかく
→体表面(皮膚)が濡れる
→水分が蒸発する際に冷える
→涼しくなる
➡これが意図した以上に進むと「寒く」なります。
解決法
1.脱いで調節(暑いを減らす)
 ⇒数枚重ね着をしていると、暑い時には着る枚数を減らす事で体温を調節出来ます。
  例)上り坂、日当たりが良い場所など、この後すぐに暑くなりそうだと思うとき、
    歩き出す前、暑くなる前にミッドレイヤー(中間層)を脱いでおく、
    アウターのジッパーを下げてこの後発生する熱を逃がす、などが有効です。
    そして、行動を止めるとき(休憩時など)に、
    改めてミッドレイヤーを着て、
    アウターのジッパーを上げることで熱が必要以上に奪われることを防ぐことが出来ます。
 ⇒レイヤリングが活きるタイミングですね。
2.代謝を減らす(これはダメ!)
 ⇒代謝は身体の大切な機能です。ここは減らしてはいけません。
  また、自分の意思で簡単に増やしたり減らしたりは出来ない身体の根幹的な機能です。
3.水分を出来るだけ素肌から離す
  これは自分にとってとても重要な事(かなり汗かきです)。
 ⇒蒸発する水分で体温が奪われないようにしてください。
  ※詳細は以前の素材の項目を読んでくださいね。

・・・・・・おまけはここまで・・・・・

さて、ミッドレイヤーでは?

B)ミッドレイヤー

中間層の事。体温の保温を考えて着る層です。
なので、季節により着る枚数が変わりますし、
その場の状況、人によって変わりもします。
また、体表から出た水分をより遠くに離す事も重要です。

この層は、体温を快適な温度に維持し、
同時に体表から出た水分や汗を外に出すことです。
夏の暖かい時期には、省いていいかもしれませんね。
しかし、秋~冬~春にかけてはとても重要な層です。 

以下の候補は物にもよりますが、凡そその機能を持っています。

・ウール(セーター)
・ダウン(ベストやジャケット)
・化学繊維(フリースなど)
・おまけ

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ウール

昔から山屋さんとスキーヤーのお気に入り。
暖かく、多少濡れても寒くならない。
より暖かくすると、結構分厚くて重いのがたまに瑕。
欠点は洗濯ができない(又は気を遣う)事。
安価なものは少なく、最近はスポーツ目的で使う人が少ないのか、
伝統的な山セーターやスキーセーターくらいか?
タウン用でも良いけれど、ハイネックだったり、Vネックだったり
ジッパーで温度調整したいのにできない。
帯に短し襷に長し感がある。

 

ダウン

これも皆さんご存じの通り、
とにかく軽くて暖かい。
濡れには弱いが、最近はそこを克服した
新顔ダウン(洗濯できるダウン)もあります。
しかし、現場で濡れると保温力は一気に下がります。
(濡れたアンパンマンくらい、能力が下がると思っても良いかも)
洗濯、特に乾燥時に気を使います。⇒ダウンはロフトがなくなると意味なし。
価格的には3者の中で(特に対重量比で)一番お高め。

 

化学繊維(フリースなど)

軽くて暖かく、洗濯もしやすい。
一番一般的な保温層ですが、
上の2つよりは保温性や機能の持続性に劣る気がします。
(洗濯すると「ヘタる」モノもある)
保温性や透湿性などの性能は、価格=性能みたいなところがあります。
⇒ブランドネームで高い場合もあり。機能を確認しましょう。
安価なフリースは蒸れが多かったり、
スポーツの動きに適していないものもあり、
1シーズンで使い物にならなくなる(ほつれる・切れる)もあり。
気軽に製造販売できる分、玉石混交の分野です。
探せば合うものは見つかるはずです。

 

・おまけ

化繊ではあるのですが、ファイントラック ポリゴンシリーズは面白い。
私の世代(40代後半)前後とか、先輩方ならご存じだと思いますが、
「寒い時、服と上着の間にくしゃくしゃにした新聞を入れると暖かい」
なんて、聞いたことありませんか?

一番安価でしかし、違いを感じる一作業なんです。ご存じでした?
新聞をくしゃくしゃにすることで空気の層を作り、
体と上着の間にある意味「断熱層」を作るのです。
身体を動かすたびに「シャカシャカ」煩いんです。
(昔実際にやってみました)

それを現代版の素材で商品にしちゃったのが、
ファイントラックのL3 ポリゴンシリーズです。
最近その意味に気が付いて愛用中。

・・・・・・・ここまで・・・・・・・

個人的なチョイスとしては
・薄めのフリース(パタゴニア R1フーディー :年中着ている鉄板モデル)
の上に
・ダウンの薄いジャケット・ベストや化学繊維でダウンの様なもの
  パタゴニア ダウンセーターベスト :冬のシェルの内側に。アウターではない。
  パタゴニア ナノパフフーディー :冬の家周りではアウター代わり、フィールドではシェルの内側
  ファイントラック ポリゴン3フーディー(※だいぶ昔のモデル):冬のシェルの内側

 

C)アウターレイヤー
良かった!タイトルだけでも書けた!
これは次回。

アウトドアで過ごす服装について(2:レイヤリング)ベースレイヤー

では、レイヤリング(最近良く聞きますよね)について。

レイヤリング=目的に合った、効率的な重ね着

です。

目的に合ったレイヤリング(重ね着)をしないと、
アウトドアではあまり意味はありません。

1.まず、重ねる層について

ここでは、シンプルに3つのレイヤー(3層)でお話しします。

A)ベースレイヤー
これは肌に直接触れる層の事。いわゆる肌着ですね。
ここのポイントは「汗や水分を体表面から離す事」です。
B)ミッドレイヤー
中間層の事。体温の保温を考えて着る層です。
体表から出た水分をより遠くに離す事も重要です。
C)アウターレイヤー
一番外側の層。雨や雪、風を防ぐ層です。
同時に、体表面から出てきた水分を外に放出する役割もあります。

2.ベースレイヤー:素材のお話

さて、一番皮膚に近い肌着層です。
自分自身の経験から、ここがかなり重要です。
上にどんなに良いものを着ても、ここがダメなら「寒い」

という事で、ベースレイヤーによく使われる素材のお話から。

・・・・・・・・ここから・・・・・・・・・

綿(コットン)
 アメリカで過ごした学生時代(もう30年近く経ってる・・・)
 自然を勉強する専攻を学んでいました。
 学生寮ではアウトドア好きだらけで、しょっちゅうキャンプです。
 カウボーイが約7割。アウトドア派が3割くらい。
 3年目の夏には、標高3000m近くにある専用のキャンパス(山の中)で
 1か月ほどの間、万年雪の残る山岳~丘陵にかけての自然の全般
 (地層~地上の植物、動物、昆虫、気象、それらの仕組みや関りなど)、
 を10人くらいの専門の教授達と一緒に過ごしながら学ぶという、
 今考えればとても贅沢な夏季集中講座を受講していました。
 朝8時~夕方5時までフィールドワークだらけ、ずっと外という日も良くありました。
 そこで聞いて、体にしみたひと言
 「Cotton is Death.」(綿は死ぬよ)

 何やらとても怖い一言ですが、これはアウトドアで過ごす際の正論です。

 木綿、コットンは、汗を素早く吸収し、肌触りがよく、たくさん収穫出来て安い。
 加工や着色もしやすいのか、おしゃれなTシャツも多いですね。
 リーバイス517もラングラー13MWZもコットンだよな。

 し・か・し、「濡れたらすぐには乾かない」のです。

 乾くまでの間、水分は蒸発しながら熱を逃がしていくので、
 濡れた服に接している体は熱を奪われ続け、体温は下がり続けます。
 屋外でいる間中、体力は消耗し続け、最悪は・・・・。
 寒い間を気合で乗り切るか、それとも濡れない方が良いか?

 結論として、私のとっての綿(コットン)は、
 いつでも暖かな場所に避難できる時に着る、「街着」です。

毛(ウール)
 羊毛に代表される天然の動物性繊維です。
 天然繊維なので比較的アレルギーや湿疹も起きにくいのですが、
 動物性のため、人によっては痒みを感じる人もいます。
 単純に「チクチクする」人も多いかもしれません。

 しかし、保温と水分を肌から離す機能は抜群です。
 ウールのセーターだけではなく、より繊維が細く肌にも優しい
 メリノウールの肌着も多く販売されています。
 唯一の欠点は「価格が高め」なこと。
 それ以外は、断然お勧めです。

化学繊維(化繊)
 安価で大量に手に入るコットン、量は少ないし高いけれど機能に優れるウール、
 それをバランスよく配合したようなものが、化学繊維です。

 良く巷で聞く、「濡れても暖かい」「速乾」系の生地ですね。

・・・・・・・・・素材の話はここまで・・・・・・・・

私がベースレイヤーに求める機能としては、
 ・汗や水分をすぐに吸収する
 ・すぐ乾く
 です。
 そして、価格や機能のバランスから、「化学繊維」系を使用しています。


 最近は様々なメーカーから多くの商品が出ています。
 個人的なおすすめは、やはりアウトドアウェアメーカーかな?
 スポーツメーカーや作業服系、量販店のオリジナルなどは、
 ・暖かいが、蒸れる
 経験がほとんどです。
 恐らく、
 ・室内にすぐに行けて着替えが出来たり、
 ・そこまで長時間、屋外で激しい運動を続けない
 という前提でもあるのかもしれません。

個人的なチョイス:(あくまで個人の例です)
・パタゴニアのキャピリーンデイリー ロングTシャツ
・パタゴニアのキャピリーン ミッドレイヤータイツ
・モンベルのジオライン タイツ(厚さはいろいろ)
・スマートウール、ダーンタフなどの靴下

さぁ、調子に乗ってきてしまいました。
3部作の予定が、すでに伸びそうです。
次回は「ミッドレイヤー」、出来れば「アウターレイヤー」について。

※本来は各メーカーの記述にリンクを付けたいところですけど、
 皆さんキーワードで探してみてね。

 

アウトドアで過ごす服装について(1:濡れるという事)

ウインターシーズン中で、正月の後で、
オミクロン株も増えてきて、結果ヒマな日々を過ごしています。
(やることは多いのですが、お客様が少ない時期です)

せっかくなので、年間を通じて私が信じ、実践している
アウトドアで過ごす際の「服装」について
ちょこちょこ書き留めていこうと思います。

※写真あまりなし、長文になってます。暇な時の読み物にどうぞ。

このブログは3つに別れる予定なので、
何を着ていったらいいかすぐに知りたい人は
「服装について3 具体例」を読みましょう。

ちなみに予定の構成は
1:濡れるという事
2:レイヤリングについて
3:シーズン毎のおすすめ服装
です。

では、ここから。まずは「濡れるという事」

 

アウトドアでの活動でとても大切な事、
それは「濡れない」ことです。

1.水に濡れる

これが真夏で晴天時のカヌーであれば、
多少濡れても(泳いでも)、夏の高い気温と強い陽射し、
乾燥した空気で濡れた体や服は比較的早く乾くでしょう。

しかしそこに
・風が吹けば・・・
・気温が低かったら・・・
・曇り空だったら・・・

濡れた体はなかなか乾かず、服も乾きません。
こうやって人は「風邪」をひくのです。
タオルなどで水分を拭き、着替えることが一番の解決策です。

2.汗をかく

また、私たちの体は「汗」をかきます。
体温が熱くなった時の体温調整のため、
体表に水分(汗)が出てきます。
その水分(汗)は空気で蒸発するときに
一定の熱を放出します。

これで体表面の温度が下がり、結果体温も下がるのです。

人間の体は一日中、目まぐるしく体温を調整しています。
夜寝ている間にも汗をかいて調節しています。

アウトドアの環境では、「汗を体表面に残さない」ことがとても重要になります。

3.アウトドアでは濡れは禁物

アウトドアの環境では、家のエアコンのようにいつも快適とはいきません。
・森の散策中に風が吹いてきて雨になった。
・雨上がりの綺麗な紅葉をカヌーで湖上から眺めている。手足がとても寒い。
また、冬季では
・寒いと思って沢山着込んだら中で汗をかいて冷えてきた。
・つい街で使う手袋をしたままツアーに参加してしまい、手が濡れて冷たい。
・カイロをたくさん持っているのでつい薄着で参加してしまった。
なんてことが良くあります。

アウトドアの環境は「自然=外」です。
快適な時もありますが、しかしその環境は天候の変化などによりすぐに変わります。
そして、快適な屋内にはすぐに行けない。
外では可能な限り「服や体を濡らさない事」がとても重要です。
外で頼りになる暖かさとは、「あなたの体温」がほとんどなのです。

では、どうやって
「服や体を濡らさない」で
「あなたの体温を下げない」でいられるのでしょうか?

それが、私たちがお勧めする「レイヤリング(重ね着)」です。
(2へ続く)